編集出版課

編集出版課

桑島晴香

大学の先生の紹介から、思いがけずこの道へ。

入社のきっかけ

大学のゼミの先生に紹介いただきました

大学では歴史を学んでいました。小学生の頃から戦国時代が好きで、その流れで歴史に関わる仕事がしたいと思っていたんです。
大学のゼミの先生に玉川文化財研究所を紹介していただき、会長とお話しする機会をいただいたことがきっかけでした。
もともと発掘実習の経験もありましたし、学んだことを活かせる職場だと感じて入社を決めました。

現在の仕事

発掘現場から本になるまで——編集が“記録の最後の工程”です。

入社して7年になります。最初の頃は実測や接合といった作業も経験しましたが、今は編集を専門にしています。
編集課は3人のチームで、私は主に図面のデジタルトレースや紙面のレイアウトを担当しています。
発掘現場で描かれた図面をスキャンして、IllustratorやPhotoshop、InDesignなどのソフトを使い、本に掲載できるデータへと整えていく作業です。
写真の補正やページデザインも行い、報告書が形になる“最後の仕上げ”を担っています。

編集作業の流れ

線を整え、図を磨き、ページが一冊の“記録”になる。

まず、現場で描かれた土器の実測図をスキャンします。
それをデジタル上でトレースして、きれいな線図にしていくんです。
掲載位置やバランスを考えながら、文字や写真をレイアウトしていく作業もあります。
少しでも線が揺れていたり、配置がずれていると全体の印象が変わってしまうので、細部にまで気を配っています。
地道な作業ですが、ページが完成した瞬間に感じる「整った」という感覚が好きです。

仕事のやりがい

図面が“本”に変わる瞬間の、
あの達成感が好きです。

自分がトレースした図やレイアウトがきれいに仕上がったときは、とても気持ちがいいです。
一冊の報告書の中で、何十点もの図面を整えていくので、完成した時の達成感は大きいですね。
現場で作られた記録が、本という形で誰かに届く——その過程を支えられることにやりがいを感じています。

大変なこと

人の手で作るからこそ、資料にも“個性”がある。

編集では、扱う資料の書き方や表現が人によって違うので、統一するのに時間がかかります。
また、作業量も多く、一人でこなすのが大変な時もあります。
集中する作業が続くので、目を酷使してしまうこともあります。
こまめに休憩を取りながら、コンディションを保つようにしています。

部署の雰囲気

穏やかで、助け合える3人。ピリピリしすぎない現場です。

編集課は私を含めて3人で動いています。みんな穏やかな性格で、カリカリするような雰囲気はほとんどありません。
締め切り前などは多少ピリッとすることもありますが、基本的には落ち着いたチームです。
分からないことを素直に質問できる人、同じ作業を丁寧に続けられる人が、この仕事には向いていると思います。
普段は残業も少なく、17時半には退社しています。
ただ、本の締め切りが集中する2月から3月にかけては忙しくなります。
報告書の完成時期に合わせて作業を進めるので、春先が編集の“繁忙期”です。
それ以外の時期は落ち着いて作業できる環境です。

現場より、机の上で“形を整える”仕事が好きです。

学生時代は発掘にも行っていましたが、寒さが苦手で……。
現場では冬の作業が大変でしたし、腰にも少し不安があるので、今の編集の仕事が自分には合っていると思います。
もともと集中して黙々と作業するのが得意なので、この仕事のリズムが性に合っているんです。
実測や接合も経験しましたが、最終的に会長が「編集の方が向いている」と判断してくださって、今のポジションに落ち着きました。

編集から製本まで”。自分の手で一冊を完結させたい。

今はまだ、編集から本の完成までを一人で担当する経験は少ないのですが、
いずれは最初のデータ処理から製本までの全工程を一人で完結できるようになりたいです。
本を仕上げるという仕事の“最終責任者”になれるように、丁寧にスキルを積み重ねていきたいと思っています。

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